このエッセイコーナーはe-Towns発行人、北風秀明が日頃抱いている庄内への思いをエッセイにしたもののアーカイブスです。
(vol.16 e-Towns 2013年11月号掲載)
イータウンズ編集室には毎日数人、多い日は10人を超える来客があります。来られる内容は様々です。広告の打ち合わせであったり、セミナーなど勉強会へのお誘いであったり、イベント情報の掲載依頼であったり、貸しスタジオの予約であったり…。わざわざ来ていただけることは編集室のスタッフにとって、とても嬉しいことです。
私たちはお客様を、1杯ずつ作れるおいしいコーヒーでおもてなしします。編集室の机のレイアウトは、みんなでお客様をお迎えしようということで、全員が入口方向を向いています。最初は「なんかプレッシャーだなあ」と言われる方もいますが、「全員と会話ができる感じでいいね」と言ってくれる方もいます。
中でも「近くを通ったからちょっと寄ってみた」と、突然立ち寄ってくれる時はとてもうれしい気持ちになります。私たちのことを気に入ってもらっていなければ寄ってはもらえないと思うからです。いつでも締切に追われている編集室なのでバタバタしている時も多いのですが、そんなこともしばらく忘れて話が弾みます。話す内容はまちづくりのことに関してだったり、経営のことに関してだったりが多いです。
そういう時に思い出すのが、論語の冒頭の一節、「遠方より来たる朋有る、亦た楽しからずや(遠くからも人がやってきて朋となる、これもまた悦ばしいことではないか)※解釈はいくつかあるそうです」。私はこの朋という字を友というよりは、「同じ志をもつ仲間」と思っています。
庄内を拠点に事業を営む多くの経営者の思いはここをもっと元気にしたいということです。元気という言葉は経済が良くなるということだけではありません。地方で暮らす豊かさを、共に働く仲間や取引先の人たちと共有して、大きなメディアが連日伝えるようなステレオタイプの固定化したイメージに囚われずに、ここでしか味わうことのできない、私たち独自の幸せを築いていきたいということだと思います。
まあ堅苦しく言えばそういうことになるかもしれませんが、今回のクチコミ情報を読んでいただけると感じていただける通り、クーポンや広告を通してみなさんと一緒に朋として楽しく、そういう元気に協力できればいいなあと思います。