本間美術館さんへ取材に行きました。(館内写真撮影/佐々木 聖紀)
小学校の時に見学にいった思い出があります。酒田駅から近い場所にあります。
私がずっと美術館と思っていた建物は「美術展覧会場」という美術館のほんの一部だったことがわかりました。
↓美術品を展示する会場です。こちらに受付があります。入館料もこちらで。
必見すべきは、「鶴舞園(かくぶえん)」と「清遠閣(せいえんかく)」
庭園と建物のすべてが「美術館」というべき価値ある
国指定名勝、また北前船ストーリーの日本遺産認定構成文化財となっています。
美術展覧会場から外に出て、庭園を通って清遠閣へ行きます。入館料を払うと全ての施設と展示、庭園を鑑賞することができます。
北前船で運んできたという各地の銘石や、春は白つつじ、秋は紅葉など四季に渡って美しい景観を楽しむことができます。
私が取材したのは冬ですが、この時期の雪化粧も風情がありました。
庭園を入ってしばらく歩くと、「清遠閣(せいえんかく)」への門があります。
江戸時代に、酒田の豪商として知られた本間家が荘内藩主 酒井のお殿様の休憩所として別荘をつくったそうで
京風の精緻なつくりで中から庭園を見渡せる、穏やかで落ち着くけれども、心豊かな時間を過ごせる建物です。
明治維新後は皇室や政府の要人を迎える迎賓館として使用されていたとのことです。
入り口を入ると売店があります。
![](https://i0.wp.com/e-towns.ne.jp/wp-content/uploads/2021/01/IMG_6597-300x225.jpeg?resize=300%2C225&ssl=1)
編集室撮影
外国のかたが喜びそうなお土産品や、縁起物のお人形など販売しています。お抹茶などの喫茶もこちらで受付。
お庭に面した席で、丁寧にたてていただいたお抹茶と和菓子をいただきました。
迎賓館だった、ということで、ぶどう酒の雰囲気でぶどうジュースもいただきました!
取材に伺った時は、椅子やテーブルの配置、飲み物のメニューなど
コロナ感染予防対策で配慮されていました。
二階への階段↓
壁に映った影を見ると鳥が止まっているように見える仕掛けが。
細かな細工も面白いです。
二階は大正時代に昭和天皇が東宮時代にご宿泊なさったそうで
庭園を俯瞰できる広い窓に、各部屋のシャンデリアも大正ロマンを感じ、目を引くものでした。
(窓のガラスも明治から大正時代のもので、手漉(す)きで、うすくゆらいだ感じがなんともいえませんでした)
壁は金雲で装飾されていて、「浮雲」という仕掛けがここにもあります。
見てみてくださいね。
昭和から戦後の荒廃した人々の心を励まし癒すべく、美術館として開館したという、
庭園も建物もすべてがすでに芸術品、鑑賞に価値あり、
芸術文化の向上のため、本間家に伝わる品や古美術の展示こちらでも美術品の展示をおこなっています。展示ケースも趣があります。
庭園は周遊することができます。
この日はよく見えませんでしたが、遠くの鳥海山を借景にして、山から里に自然が広がる様子をあらわした
芸術的にも評価の高い庭園だそうです。
石灯籠の、三日月の形をした穴から鳥海山をみる仕掛けも。
長い年月大切に手をかけて保存されてきたことが感じられました。
池の中にも橋が渡してあります。冬季足元に気をつけてください。
里の方面 竹林が素晴らしいです。
東屋もあります。
美術展覧会場へと移動しました。
こちらは昭和に入ってから併設された展覧会場で、県内外の作家や様々な分野の展示を行っています。
設計した伊藤喜三郎氏は、当時病院建築で著名な方だったそうで、
なるほど、館内は癒しのあたたかさを感じます。
吹き抜けになっていて、2階から1階を見下ろせます。
本当に時を忘れる美術館でした。今度は違う季節にも庭園に行ってみたいなと思っています。
2月のイベント↓