夜空の特集をするにあたって、鶴岡市の天文ボランティアグループ「ステラの会」会長の今野さんにお話をお聞きしました。
庄内は、街の過度な明かりの影響が少なく、美しい星空を見るのに良い環境であること、
また、秋は夜が長くなってきて、空気が冬にかけて冷たく澄んできて星がきれいに見えやすいことを教えていただきました。
冬の星空も晴れれば抜群に美しいけれど、庄内は雪や悪天候の日が多いので、秋の晴れた日の夜空は比較的星空鑑賞に向いているとのことです。
満月の月の明るい夜は、月光に遮られて星が見えにくくなるので、月が見えない夜に星を観察すると良いとも聞きました。
最近は皆既月食、部分月食、スーパームーン、流星群など天文的な話題がメディアやSNSで取り上げられ、写真や映像を見たりすることも多くなったけれど
もともと、夜空の鑑賞は、手近な場所で特殊な道具も必要なく、誰でも楽しめるので、家族や友達と気軽に楽しんでほしいとおっしゃっていました。
古来から日本では月を愛でる宴があったり、月の満ち欠けを今より敏感に感じていて、暦や農耕生活などに生かし影響を受けて暮らしていたそうです。
豊饒を月に願ったり感謝したり、占いや、げん担ぎなど、行事がたくさんあって、天文が今よりももっと暮らしに欠かせないものであったことをお聞きしました。
月や星の動きを眺めるだけでなく、天文というのは写真、文学作品、絵画、音楽、宇宙開発、科学研究など多種の分野にわたって影響していて、
美しい星空のためには、環境、公害、大気、人工の光の問題など自分たちが住む周辺の環境の維持問題にも及び、最近話題になるSDGSにもつながるという深いお話をいただきました。
ステラの会さんでは、星を見る、というイベントなどを通して、
この環境をどのように保っていくか、古来から星の動きを読んだり、星を歌に詠んだりしてきた文化などにも広く興味を持ってもらえたらと願って
活動をしているとのことでした。年に5、6回、一般の人が参加できる観察イベントを企画して、解説や資料作りをメンバーでおこなっているそうです。
現在ステラの会さんは7名で活動していて、一緒に活動するメンバーを募集しています。
興味のある方はぜひ。